mad poppers

新入社員が研修期間中にう○こもらした話

2018/08/20
 
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タイトルの通りなんですが、

僕は新卒で地元、沖縄の会社に就職しました。

 

そこそこ大きい会社だったので研修も手厚くみっちり3ヶ月ありまして、
研修期間は新入社員全員が毎日本店に集合し、座学だの職場見学だのやっていたわけです。

 

沖縄は電車がないので
車通勤率ほぼ100%なんですが、

 

当時僕の車が故障していて、
同期の比嘉くんに毎日車で拾ってもらって通勤していました。

 

ある朝いつも通り比嘉くんが迎えにきてくれたんですが、

 

僕はお腹の具合が悪くてまだトイレ中でしたので、
五分くらい彼を待たせてしまったんですよ。

 

今思えばこの五分が命取りとなりました。

 

格闘の末やっとお腹が落ち着いてきたので
比嘉くんに謝って出発したんですけど

 

道がいつもよりめちゃくちゃ混んでるんですよ。

 

「普段よりちょっとでも出発が遅れるとこれか・・・」
と一瞬あせりましたが、

 

まあ僕もだてに物心ついてから(中学以降)10回以上もらしている訳ではないので、
現状を冷静に分析した結果
やや余裕めの”GOサイン”が出たわけです。

 

「そもそも家出る時にうんこしてるし」
という事実から当時の僕は相当強気でしたね。

 

鈍い腹痛がずっと続いていて若干不安でしたけど。

 

 

出発してまだ始めのうちは

「ちょっと腹痛いから、なるべく飛ばしてね笑」
「了解です。なるべく揺らさないように運転しますよ笑」

といった余裕の会話が繰り広げられていたんですが、

 

出発から30分経過する頃には

 

僕は完全に無言になり、

 

比嘉くんの

「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」

という再三の問いかけに

 

「うあ・・・」
「ぐぐ・・・」

といったうめき声を発するのみという
明らかに危険な段階に追い込まれていました。

 

比嘉くんはなぜかカーステレオの音量を上げ、
そこから車内は無言でした。

 

 

この張り詰めた状況を僕は
腹に全神経を集中させることでなんとか乗り切り、
ついに職場まであと数キロというところまでこぎつけたんですが、

 

ふと顔を上げた時にとんでもないものが目に飛び込んできたんですね。

 

 

終わった・・・
泣きたくなるくらいの絶望が押し寄せましたが、

 

むしろこれは
「始まり」
なんですよね。

 

うんこを漏らすという一連の事件はつまり、

 

「もうゴール(トイレ)には絶対間に合わない」

 

という絶望的状況からスタートする訳であって、
僕にとってそれは「渋滞2km」の電光掲示板だったんです。

 

言わせてもらえば、もらしのプロはそこからの切り替えが素人とは違うんですよ。
ここから迅速にいくつかのタスクをこなさなくてはなりませんので。

 

僕はその掲示板を目にした三秒後には絶望から立ち直り、
シートベルトを外しました。

 

そしてお腹にわずかな刺激も与えないよう、

 

ゆっくり、ゆっくり、
慎重に、慎重ながら大胆に

後部座席に移動しました

 

そして這いずりながらも同時に

ドンキホーテの袋を目ざとく捉えていました。

 

これでもう何も恐れることはありません。

 

 

カチャカチャとスーツのベルトを外し、

 

尻を丸出しにし、

 

その下にドンキの袋をセットしました。

 

フォーメーションデルタ完成です。

 

 

 

僕の尋常ならざる一連の行為を目の当たりにして、
いよいよ比嘉くんが焦り始めました。

 

「無理なんですか!?」
「どこか寄りますか!?」
「マック寄りましょう!!」

 

完全に前方不注意の軽いパニック状態です。

 

ですが僕はもう悟りの心境に達していたので、
冷静に

 

「どっか寄ったら会社遅刻するよ」

 

と彼を諭しました。

 

しかし彼はなかなか聞き入れてくれず、
頑なにマックに寄ろうと主張してきました。

 

ただもうそんなことは時間的に無理なんですよ。
ただでさえ事故で渋滞している中で寄り道してしまうと確実に遅刻するわけです。

 

当時僕は新入社員が遅刻など断固許されざる罪である
という前時代的な価値観に毒されていたので、

 

「社会人失格と人間失格だったらどっちを選ぶか、俺はたとえ人間失格になっても社会人失格にはなりたくない。」

 

と力説しました。

 

「失格しないでください・・・」

と力なく彼は言いましたが、

 

僕の狂気の宿った目をみて観念したのか、
そこからはまっすぐ会社に向かってくれました。

 

 

ここで僕と比嘉くんの関係について補足させていただきます。
なぜ同期なのに敬語なんだと気づいた方もいらっしゃると思いますが、

 

同期入社ながら僕は大卒、比嘉くんが高卒だったので、
僕が4つも年上で彼は普段から敬語を使ってくれるとても礼儀正しい男でした。

 

さらに補足すると比嘉くんは普通免許とりたてほやほやであり、

 

親から就職祝いに買ってもらった、
新車のワゴンRを大変大切にしておりました。

 

もう一度言いますが

 

 

新車です。

 

 

以上を踏まえていただき、話を戻します。

 

 

ついにその時がきたので、

 

僕は礼儀として車の主である比嘉くんに
一言

 

「今からうんこするわ。」

と断りました。

 

彼は最後まで

「待ってください!!」
「うそですよね!!!」

とか言ってましたね。

多分最後の一瞬まで、僕が悪ふざけしている可能性に賭けていたんだと思います。

 

 

彼の期待を結果として裏切る形になってしまったのは残念です。

 

あまりにも下品なので擬音等は割愛しますが、

 

あっけなく堤防が決壊し
びっくりするくらいのブツが出てきました。

 

「うそっ!!」
「臭っ!!!!」
「クッサアアアアアア!!!!」

 

と今度こそパニックに陥った比嘉くんが絶叫してました。
ものすごい勢いで窓を全開にしながら。

 

僕も自分のながら引くぐらい臭かったので、
他人の臭いを密室で嗅がされた比嘉くんの衝撃はとてつもなかったはずです。
すまない。

 

 

ハプニングはあったものの後は会社に着くだけとなったんですが、
一つ問題がありまして

 

周りの車がガン見してくるんですよ。

 

間の悪いことに事故の影響で僕たちの車線とさらに対向車線までほぼ停止状態でした。

 

僕はドンキの袋を尻にあてがいながら後部座席に立ち続けており、
それだけで相当目を引きますが、

 

さらにはついに臭いに耐えきれなくなった比嘉くんが

 

運転席のドアを開けて嘔吐し始めたので、

 

僕たちの車は何百台と停止している中でも
事件性がずば抜けていました。

 

 

ただ僕はガン見して来るドライバーに
あえて笑顔で対応したので、

おそらくこの車で何が起こっているか把握できた人はいないんじゃないですかね。

 

 

どこかの車で犬がめちゃくちゃ吠えてましたけど。

 

 

 

色々ありましたがついに会社に到着し、
社屋から離れたグラウンドの側のトイレでお尻をふき、
別の同期に電話して持ってきてもらったズボンに履き替えることができました。

 

めでたし、めでたし

 

のはずでしたが最後に超ド級の問題を片付けなければなりません。

 

 

ドンキの袋どうするの問題

です。

 

この袋はまさに「爆弾」なので会社の適当なゴミ箱に捨てるわけにはいきません。

 

万が一(というか臭すぎて十中八九バレると思います)
発覚した場合、

 

僕には

 

「会社のゴミ箱にうんこ捨てた新入社員」

 

というレッテルが貼られてしまうので、
これは絶対に避けなくてはなりません。

 

そこで逆転の発想で
会社のゴミ捨て場(社内のゴミが集まる小屋のような場所)
に直接捨てることにしました。

 

というわけで、
ドンキの袋を引っさげ
ゴミ捨て場に向かったのですが、

 

さっそく先輩社員に見つかり呼び止められてしまいました。

 

この先輩は純粋に優しさで
通りがかった新入社員の僕に話しかけてくれたに違いありませんが、

 

僕は先輩から

 

「その袋何?」

 

といつ聞かれるかという恐怖に耐えかね、

 

「仕事なので失礼します!」

とぶった切った上に会社とは逆方向に駆け去っていくという

 

ハイパー失礼コンボ

 

を決め、なんとかゴミ捨て場にたどり着き、
感慨にふけりながら今度こそミッションを達成しました。

 

長かった戦いよさらば!

 

その後無事始業にも間に合いましたが、

 

朝のラジオ体操中に拭き残したうんこがズボンに付着しているのを
同期に文字通り嗅ぎつけられ、


↑(この動作の時にくさい風が吹いた)

 

 

もう隠せないと観念し
朝礼で

 

・今朝うんこを漏らしたこと
・同期の素晴らしいサポートにとても感謝していること
・会社は辞めないこと

 

を死にそうになりながら発表するハメになりました。

 

 

今になってふと思うのは、

 

社会人の「人」って人間の「人」
じゃないですか。

 

なら
うんこもらした時点で僕は

 

 

「人間」と「社会人」どっちも失格だったんじゃないか

 

ってことですけど、

まあ気のせいですよね。

 

 

 

追記:
比嘉くんとはその後も一緒に合コンしたりキャバクラに行ったりと仲良くしています。
ただ、彼の車に乗せてもらう機会は二度とありませんでした。

彼の自慢の新車のワゴンRはこの事件以降
地元で「うんこカー」と呼ばれるようになったらしく、
悲しみに耐えかねた彼は初年度のボーナスで車を買い換えてしまったのです。

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